2017年02月10日
ワークショップのご案内
本大会のワークショップでは、遊戯療法の基礎的理論から実践的な技法まで計11 本のコースを準備しました。皆様の積極的なご参加をお待ちしております。
Ⅰ.日 時:2017 年8月26 日(土) ワークショップ1 9:30 ~ 12:00
27 日(日) ワークショップ2 9:00 ~ 11:30
※ワークショップ1と2では時間帯が異なります。お間違えの無いようお願いいたします。
Ⅱ.会 場:西九州大学(佐賀キャンパス)
〒840-0806 佐賀県佐賀市神園3丁目18-5
Ⅲ.講師・内容紹介
【ワークショップ1 8月26 日(土) 9:30 ~ 12:00】
1-A:「発達障害と遊戯療法-就学前より中学入学までの6 年余の親子並行面接過程から学ぶ-」
伊藤 良子(京都大学名誉教授)
「発達障害」の子どもには訓練が必要であり、遊戯療法は適さないとの考えがある。しかしながら、遊戯療法の場において、子どもはその発達課題に相応しい遊びを自ら見出し、知的能力も発揮されるに至るという事実がある。他方、保護者は子どもにどのような援助が必要なのか分からず、治療機関等を転々とすることが多いので、子どもの継続的な来談を可能にするには、まず親面接が重要になる。
本WS では、親子並行面接事例を提示し、そこに生じた子どもの成長過程から学びたい。
(子ども担当:井上真由美/多摩中央病院、親担当:伊藤良子)
1-B:「子どもの成長を促す親面接~親自身の課題に取り組む援助」
田畑 洋子(はこ心理教育研究所)
子どもの遊戯療法は多くの場合、親からの要請で始まりその継続についても親の意向が影響します。親面接は重要でありながら、特有の難しさも出てきます。今回は子どもの問題を入り口としながら、親が自分自身の課題に取り組み親自身の成長・家族関係の改善が起こり、結果として子どもの成長へと繋がる親面接について学んでいきたいと思います。その際キーワードとして「ペルソナ」を提示致します。
事例提供者:佐竹一予(人間環境大学附属臨床心理相談室)
1-C:「遊戯療法と箱庭療法をめぐって」
弘中 正美(山王教育研究所)
遊戯療法と箱庭療法は、相互に繋がった関係にあります。何よりも、遊戯療法において子どもがしばしば遊びの一つとして箱庭を作ったり、箱庭の中で遊びを演じたりすることを、多くのセラピストが体験しています。とりわけ箱庭の中で遊びが行われることをどのように考えればよいのか、それは子どものイメージ体験が持つ治療的機能に関わる重要なテーマであると思います。このテーマについて私は長年取り組んできましたが、本ワークショップで事例に基づ
きつつ、これまでの取り組みの集大成をいたします。
1-D:「遊戯療法におけるコラージュ(切り貼り遊び)の利用」
森谷 寛之(京都文教大学)
子どもは言葉が未熟なために,それに代わる表現手段が工夫されてきた。その工夫のひとつが遊戯療法で,子どもの興味を引くいろいろな遊び道具(おもちゃ)を利用する。おもちゃの多くが3次元の玩具である。しかし,2次元の絵や写真も当然利用できるはず。この発想がじつはコラージュ療法のはじまりである。この方法は幼児から老人まで,健康な人から精神的障害の人まで適用することができる。また,アセスメントとしても利用価値がある。本ワーク
ショップではコラージュ制作を経験する。切り抜いてもよい雑誌を2,3冊やパンフレット,および糊とはさみを持参してほしい。
1- E:「インプロ(即興)を体験する」 山田眞理子(子どもと保育研究所ぷろほ)
今井 純(東京コメディストアin the moment)
遊戯療法家にとって、その場・その時の子どもの動きや言葉に即興的に反応する感性は何より重要であるにもかかわらず、遊戯療法家の育成課程において遊びへの感性や即時的に対応する即興力のトレーニングはほとんどされていないと思う。本ワークショップでは、遊戯療法家に求められる即興力のトレーニングに焦点を当て、基調講演の講師でもある今井純氏をワークリーダーに迎え、自らインプロワークを体験して基調講演の理解を深めていただきたい。
【ワークショップ2 8月27 日(日) 9:00 ~ 11:30】
※ワークショップ2は9:00 から開始です。お間違えの無いようお願いいたします。
2-A:「遊戯療法におけるイメージ」 安島 智子(このはな児童学研究所)
子どもの「こころの動き」は様々な形で表現される。それは遊戯療法において時に身体遊びとなり、また粘土制作や描画、コラージュや箱庭制作、ごっこ遊びといったイメージ化された形の遊びとして表現され、症状の背後にある心理的課題が解決されてゆくのである。ここでは「想像する」能力が形成され象徴性が生まれる段階での遊びに表現された世界の意味の受け止め、またそれ以前の段階でのセラピストの細やかな関わりの工夫の必要性について取り上げ、遊戯療法におけるイメージについて事例を通して考えあいたい。
【事例を募集いたします。】
2-B:「学校臨床における描画-相互スクィグル+お話づくり法(カード式)を中心として-」
徳田 仁子(京都光華女子大学)
私は学校臨床で継続的な関わりの手段として「相互スクィグル+お話づくり法(カード式)」を用いています。誘発線法に近いシンプルなスクィグルは絵の苦手な人にも抵抗が少なく、「見つけ遊び」として創造的でもあり、さらに治療者とクライエント相互の波長合わせを可視的にする特徴があります。カードにすると「お話作り」を真剣な遊びとして位置づけ、物語として収めやすいようです。不登校などの事例を紹介しながらその意義や可能性について一緒に考え
たいと思います。
2-C:「遊戯療法から初心者が学ぶこと―今ここ、その場で―」
難波 愛(神戸学院大学)
遊戯療法においては、その場で即興的に役割を演じたりナレーションをしたり、いきなり場面が変わったりと、めまぐるしく変わる子どものこころの世界に瞬時に対応することが求められます。大会テーマの「即興性」は、遊戯療法の根幹であると同時に、臨機応変な態度を必要とする心理臨床活動においても重要なキーワードだと思われます。ワークショップでは、遊戯療法の初心者を対象として、遊戯療法場面を想定した即興的なワークを体験しながら、「今ここ、その場で」の感じや動きを味わい共有してみたいと思います。動きやすい服装でいらしてください。
2-D:「児童養護施設における遊戯療法とは」 西村 喜文(西九州大学)
児童養護施設における心理職員の配置も義務付けられ、施設心理士のあるべき姿が模索されてきています。その中で、施設心理士が子どもたちと最初に関わるとき、遊びを通した表現やコミュニケーションの手段として遊戯療法が用いられます。特に施設心理士は、子ども達の生活を踏まえ、子どもの資質や彼らを取り巻く条件を総合的にアセスメントすることが重要です。
本ワークショップでは、虐待を受けた子どもの事例を通して、遊戯療法過程で体験されていることの意味について一緒に考えたいと思います。
事例提供者:上薗美鈴(児童養護施設 臨床心理士)
2-E:「治療的コンサルテーション(Winnicott)の技法」 妙木 浩之(東京国際大学)
ウィニコットが最晩年にたどり着いた「治療的コンサルテーション」の技法は通称スクウィグル法と呼ばれています。この技法は精神分析のトレーニングを受けた人ならば、という限定つきで、子どもとの接触を例示した『子どもの治療相談』で披露されています。ただ例しか挙がっていないので、どういうやりとりなのかは、かなり解説を要します。今回はそのやりとりの2,3を解説しながら、子どもとの短い接触でどこに注目すれば治療的なのか、発達ラインや病理、
そして交流から査定する分析作業についてをしながら、お話します。
2-F:「遊戯療法の本質」 山中 康裕(京都ヘルメス研究所・京都大学名誉教授)
本大会の西村喜文会長より、標記の内容で、ワークショップを開いてほしいと依頼があった。嬉しいことである。かねてから、この内容については、私には〈一家言〉があり、〈持論〉があるからである。以下に、その概要を書き留めておこう。
《遊戯療法》とは、特に子どもの心理療法において、特に優れた働きを成すものなのだが、どこの大学院でも行われているものなので、私の偏見かもしれないが、どうも、みんなこの療法を軽く見ているきらいがある。言語道断なのは、学会会場や、幾多の大学院紀要などで、よく見られる、「これから、ここで、楽しく遊ぼうね」と、いとも気楽に、この方法に導入しているのが散見されるのだが、元来、ここからして、大きく間違っているのだ。
なぜなら、少し深く考えたら、すぐに気付かれる筈だが、我々の心理教育相談室に連れられてくる子どもたちは、どういう子たちであるか?
彼らは、学校や家庭や社会の中で、爪弾きされたか、虐められたか、無視されたか。とにかく、厭な思いをいっぱい体験してきているので、彼らの心の中は、怒り・恨み・つらみ・不安・哀しみ・悲しみといった、いわゆる〈negative な感情〉でいっぱいの筈である。だから、そんな彼らがいくら、施設の整った遊戯療法室でも、当初から、楽しくなど遊べる筈がないのだ。
まず、彼らが何をし始めるか、きちんと見てみると、泣く者・怖気ずく者・不安になる者・モノを壊しにかかったり、治療者(以下、th)に殴りかかったり、噛みついてきたりする者すらいる筈だ。ところが、大抵、そんな場面から始まると、このことの大切さを分かっていない指導者(本当は、こんな輩を指導者などと呼びたくもないのだが)は、th がなってないか、
下手だから、といった理由で、th を交代させたり、叱責したりすらしていることが多い。あるいは、th 自身、こういう大切な報告の部分は省いて、表面的にみて当たり障りのないこだけを記載して、すましていることすらある。
違うのだ。このことこそが、一番大切なのだが、こういった、negative な感情を、表現することこそが、《一番大切》なのであり、それこそが、一番《治療的》なのであることをこそ説きたいのである。そういった、negative なことを出してもいい場だということがcl に了解されると、彼らは、徐々に、心の中に貯めて来た鬱積した感情を、徐々に出し始めるのであり、それらは、遊戯の中では、《攻撃性》として表現されていくのであって、それらが、ルール化されたものが、野球や卓球やサッカーなどの、いわゆるルール化されたaggression の放出手段が、しばしば、演じられることは多い。
かくして、negative なものが、出きってしまうと、徐々に、遊戯は、《楽しい》ものに変わってゆくのであり、ここにおいて初めて、楽しく遊べるようになるのだ。
Ⅳ.参加資格
① 日本遊戯療法学会会員
② 心理臨床近接領域に携わっている非会員・大学院生で事例の内容について守秘義務の守れる方
定員 各コース40 名程度
Ⅴ.ワークショップ参加の申し込み方法
<申込み手続き>
申込往復はがきを投函の上、受講料の振り込みをお済ませください。受講料の振込みが確認できませんと、予約申し込み完了とはなりませんのでご注意ください。
申し込み受付は先着順となります。第1 希望コースが定員になり次第、第2 希望、第3 希望をご案内いたします。
<申込み締切日>
平成29 年6 月7日(水)まで(当日消印有効)
※往復ハガキには往信・返信ともに切手をお貼りください。
<受講料振込み先>
銀行・支店名 :みずほ銀行 十二号支店
振込先口座番号:9498878
加入者名 :株式会社JTB 九州
※振込締切は、6 月21 日㈬までとなります。
※期日までにお支払いがない場合には、当日参加費を申し受けます。
Ⅵ.ワークショップ参加費

Ⅶ.臨床心理士の更新ポイント
ワークショップ1,2にともに参加された場合、大会参加のポイントとは別に、臨床心理士資格認定協会の資格更新のためのポイントが2ポイント取得できます。自己申告となりますので、参加証もしくは領収書をお手元に保管してください。
<第23 回大会ワークショップ申込に関する連絡先>
〒810-0072 福岡市中央区長浜1-1-35 新KBC ビル6F
JTB コンベンションサポートセンター《受付事務代行》
TEL:092-751-2102 / FAX:092-751-4098
E-mail :japt23th@kys.jtb.jp
営業時間:平日9:30 ~ 17:30 土日・祝日は休業
<第23 回大会ワークショップ内容等に関する連絡先>
〒840-0806 佐賀県佐賀市神園3丁目18-15
西九州大学 臨床心理相談センター内
日本遊戯療法学会第23 回大会準備委員会
E-mail :japt23th@gmail.com
Ⅰ.日 時:2017 年8月26 日(土) ワークショップ1 9:30 ~ 12:00
27 日(日) ワークショップ2 9:00 ~ 11:30
※ワークショップ1と2では時間帯が異なります。お間違えの無いようお願いいたします。
Ⅱ.会 場:西九州大学(佐賀キャンパス)
〒840-0806 佐賀県佐賀市神園3丁目18-5
Ⅲ.講師・内容紹介
【ワークショップ1 8月26 日(土) 9:30 ~ 12:00】
1-A:「発達障害と遊戯療法-就学前より中学入学までの6 年余の親子並行面接過程から学ぶ-」
伊藤 良子(京都大学名誉教授)
「発達障害」の子どもには訓練が必要であり、遊戯療法は適さないとの考えがある。しかしながら、遊戯療法の場において、子どもはその発達課題に相応しい遊びを自ら見出し、知的能力も発揮されるに至るという事実がある。他方、保護者は子どもにどのような援助が必要なのか分からず、治療機関等を転々とすることが多いので、子どもの継続的な来談を可能にするには、まず親面接が重要になる。
本WS では、親子並行面接事例を提示し、そこに生じた子どもの成長過程から学びたい。
(子ども担当:井上真由美/多摩中央病院、親担当:伊藤良子)
1-B:「子どもの成長を促す親面接~親自身の課題に取り組む援助」
田畑 洋子(はこ心理教育研究所)
子どもの遊戯療法は多くの場合、親からの要請で始まりその継続についても親の意向が影響します。親面接は重要でありながら、特有の難しさも出てきます。今回は子どもの問題を入り口としながら、親が自分自身の課題に取り組み親自身の成長・家族関係の改善が起こり、結果として子どもの成長へと繋がる親面接について学んでいきたいと思います。その際キーワードとして「ペルソナ」を提示致します。
事例提供者:佐竹一予(人間環境大学附属臨床心理相談室)
1-C:「遊戯療法と箱庭療法をめぐって」
弘中 正美(山王教育研究所)
遊戯療法と箱庭療法は、相互に繋がった関係にあります。何よりも、遊戯療法において子どもがしばしば遊びの一つとして箱庭を作ったり、箱庭の中で遊びを演じたりすることを、多くのセラピストが体験しています。とりわけ箱庭の中で遊びが行われることをどのように考えればよいのか、それは子どものイメージ体験が持つ治療的機能に関わる重要なテーマであると思います。このテーマについて私は長年取り組んできましたが、本ワークショップで事例に基づ
きつつ、これまでの取り組みの集大成をいたします。
1-D:「遊戯療法におけるコラージュ(切り貼り遊び)の利用」
森谷 寛之(京都文教大学)
子どもは言葉が未熟なために,それに代わる表現手段が工夫されてきた。その工夫のひとつが遊戯療法で,子どもの興味を引くいろいろな遊び道具(おもちゃ)を利用する。おもちゃの多くが3次元の玩具である。しかし,2次元の絵や写真も当然利用できるはず。この発想がじつはコラージュ療法のはじまりである。この方法は幼児から老人まで,健康な人から精神的障害の人まで適用することができる。また,アセスメントとしても利用価値がある。本ワーク
ショップではコラージュ制作を経験する。切り抜いてもよい雑誌を2,3冊やパンフレット,および糊とはさみを持参してほしい。
1- E:「インプロ(即興)を体験する」 山田眞理子(子どもと保育研究所ぷろほ)
今井 純(東京コメディストアin the moment)
遊戯療法家にとって、その場・その時の子どもの動きや言葉に即興的に反応する感性は何より重要であるにもかかわらず、遊戯療法家の育成課程において遊びへの感性や即時的に対応する即興力のトレーニングはほとんどされていないと思う。本ワークショップでは、遊戯療法家に求められる即興力のトレーニングに焦点を当て、基調講演の講師でもある今井純氏をワークリーダーに迎え、自らインプロワークを体験して基調講演の理解を深めていただきたい。
【ワークショップ2 8月27 日(日) 9:00 ~ 11:30】
※ワークショップ2は9:00 から開始です。お間違えの無いようお願いいたします。
2-A:「遊戯療法におけるイメージ」 安島 智子(このはな児童学研究所)
子どもの「こころの動き」は様々な形で表現される。それは遊戯療法において時に身体遊びとなり、また粘土制作や描画、コラージュや箱庭制作、ごっこ遊びといったイメージ化された形の遊びとして表現され、症状の背後にある心理的課題が解決されてゆくのである。ここでは「想像する」能力が形成され象徴性が生まれる段階での遊びに表現された世界の意味の受け止め、またそれ以前の段階でのセラピストの細やかな関わりの工夫の必要性について取り上げ、遊戯療法におけるイメージについて事例を通して考えあいたい。
【事例を募集いたします。】
2-B:「学校臨床における描画-相互スクィグル+お話づくり法(カード式)を中心として-」
徳田 仁子(京都光華女子大学)
私は学校臨床で継続的な関わりの手段として「相互スクィグル+お話づくり法(カード式)」を用いています。誘発線法に近いシンプルなスクィグルは絵の苦手な人にも抵抗が少なく、「見つけ遊び」として創造的でもあり、さらに治療者とクライエント相互の波長合わせを可視的にする特徴があります。カードにすると「お話作り」を真剣な遊びとして位置づけ、物語として収めやすいようです。不登校などの事例を紹介しながらその意義や可能性について一緒に考え
たいと思います。
2-C:「遊戯療法から初心者が学ぶこと―今ここ、その場で―」
難波 愛(神戸学院大学)
遊戯療法においては、その場で即興的に役割を演じたりナレーションをしたり、いきなり場面が変わったりと、めまぐるしく変わる子どものこころの世界に瞬時に対応することが求められます。大会テーマの「即興性」は、遊戯療法の根幹であると同時に、臨機応変な態度を必要とする心理臨床活動においても重要なキーワードだと思われます。ワークショップでは、遊戯療法の初心者を対象として、遊戯療法場面を想定した即興的なワークを体験しながら、「今ここ、その場で」の感じや動きを味わい共有してみたいと思います。動きやすい服装でいらしてください。
2-D:「児童養護施設における遊戯療法とは」 西村 喜文(西九州大学)
児童養護施設における心理職員の配置も義務付けられ、施設心理士のあるべき姿が模索されてきています。その中で、施設心理士が子どもたちと最初に関わるとき、遊びを通した表現やコミュニケーションの手段として遊戯療法が用いられます。特に施設心理士は、子ども達の生活を踏まえ、子どもの資質や彼らを取り巻く条件を総合的にアセスメントすることが重要です。
本ワークショップでは、虐待を受けた子どもの事例を通して、遊戯療法過程で体験されていることの意味について一緒に考えたいと思います。
事例提供者:上薗美鈴(児童養護施設 臨床心理士)
2-E:「治療的コンサルテーション(Winnicott)の技法」 妙木 浩之(東京国際大学)
ウィニコットが最晩年にたどり着いた「治療的コンサルテーション」の技法は通称スクウィグル法と呼ばれています。この技法は精神分析のトレーニングを受けた人ならば、という限定つきで、子どもとの接触を例示した『子どもの治療相談』で披露されています。ただ例しか挙がっていないので、どういうやりとりなのかは、かなり解説を要します。今回はそのやりとりの2,3を解説しながら、子どもとの短い接触でどこに注目すれば治療的なのか、発達ラインや病理、
そして交流から査定する分析作業についてをしながら、お話します。
2-F:「遊戯療法の本質」 山中 康裕(京都ヘルメス研究所・京都大学名誉教授)
本大会の西村喜文会長より、標記の内容で、ワークショップを開いてほしいと依頼があった。嬉しいことである。かねてから、この内容については、私には〈一家言〉があり、〈持論〉があるからである。以下に、その概要を書き留めておこう。
《遊戯療法》とは、特に子どもの心理療法において、特に優れた働きを成すものなのだが、どこの大学院でも行われているものなので、私の偏見かもしれないが、どうも、みんなこの療法を軽く見ているきらいがある。言語道断なのは、学会会場や、幾多の大学院紀要などで、よく見られる、「これから、ここで、楽しく遊ぼうね」と、いとも気楽に、この方法に導入しているのが散見されるのだが、元来、ここからして、大きく間違っているのだ。
なぜなら、少し深く考えたら、すぐに気付かれる筈だが、我々の心理教育相談室に連れられてくる子どもたちは、どういう子たちであるか?
彼らは、学校や家庭や社会の中で、爪弾きされたか、虐められたか、無視されたか。とにかく、厭な思いをいっぱい体験してきているので、彼らの心の中は、怒り・恨み・つらみ・不安・哀しみ・悲しみといった、いわゆる〈negative な感情〉でいっぱいの筈である。だから、そんな彼らがいくら、施設の整った遊戯療法室でも、当初から、楽しくなど遊べる筈がないのだ。
まず、彼らが何をし始めるか、きちんと見てみると、泣く者・怖気ずく者・不安になる者・モノを壊しにかかったり、治療者(以下、th)に殴りかかったり、噛みついてきたりする者すらいる筈だ。ところが、大抵、そんな場面から始まると、このことの大切さを分かっていない指導者(本当は、こんな輩を指導者などと呼びたくもないのだが)は、th がなってないか、
下手だから、といった理由で、th を交代させたり、叱責したりすらしていることが多い。あるいは、th 自身、こういう大切な報告の部分は省いて、表面的にみて当たり障りのないこだけを記載して、すましていることすらある。
違うのだ。このことこそが、一番大切なのだが、こういった、negative な感情を、表現することこそが、《一番大切》なのであり、それこそが、一番《治療的》なのであることをこそ説きたいのである。そういった、negative なことを出してもいい場だということがcl に了解されると、彼らは、徐々に、心の中に貯めて来た鬱積した感情を、徐々に出し始めるのであり、それらは、遊戯の中では、《攻撃性》として表現されていくのであって、それらが、ルール化されたものが、野球や卓球やサッカーなどの、いわゆるルール化されたaggression の放出手段が、しばしば、演じられることは多い。
かくして、negative なものが、出きってしまうと、徐々に、遊戯は、《楽しい》ものに変わってゆくのであり、ここにおいて初めて、楽しく遊べるようになるのだ。
Ⅳ.参加資格
① 日本遊戯療法学会会員
② 心理臨床近接領域に携わっている非会員・大学院生で事例の内容について守秘義務の守れる方
定員 各コース40 名程度
Ⅴ.ワークショップ参加の申し込み方法
<申込み手続き>
申込往復はがきを投函の上、受講料の振り込みをお済ませください。受講料の振込みが確認できませんと、予約申し込み完了とはなりませんのでご注意ください。
申し込み受付は先着順となります。第1 希望コースが定員になり次第、第2 希望、第3 希望をご案内いたします。
<申込み締切日>
平成29 年6 月7日(水)まで(当日消印有効)
※往復ハガキには往信・返信ともに切手をお貼りください。
<受講料振込み先>
銀行・支店名 :みずほ銀行 十二号支店
振込先口座番号:9498878
加入者名 :株式会社JTB 九州
※振込締切は、6 月21 日㈬までとなります。
※期日までにお支払いがない場合には、当日参加費を申し受けます。
Ⅵ.ワークショップ参加費

Ⅶ.臨床心理士の更新ポイント
ワークショップ1,2にともに参加された場合、大会参加のポイントとは別に、臨床心理士資格認定協会の資格更新のためのポイントが2ポイント取得できます。自己申告となりますので、参加証もしくは領収書をお手元に保管してください。
<第23 回大会ワークショップ申込に関する連絡先>
〒810-0072 福岡市中央区長浜1-1-35 新KBC ビル6F
JTB コンベンションサポートセンター《受付事務代行》
TEL:092-751-2102 / FAX:092-751-4098
E-mail :japt23th@kys.jtb.jp
営業時間:平日9:30 ~ 17:30 土日・祝日は休業
<第23 回大会ワークショップ内容等に関する連絡先>
〒840-0806 佐賀県佐賀市神園3丁目18-15
西九州大学 臨床心理相談センター内
日本遊戯療法学会第23 回大会準備委員会
E-mail :japt23th@gmail.com